「引越しが決まり、病院を移らなければいけなくなった。」
「今通っている病院の診察や治療法では納得がいかないから、違う病院へ行きたい。」
「今の病院では検査や治療の設備が不足しているので、大きな病院へ移るようにといわれた。」
など、今通っている病院で治療を継続することが出来ず、転院する場合に用いられるのが紹介状。
正式名称は診療情報提供書といい、患者さんの氏名や住所などの基本情報や、紹介する目的、現在治療している病名や症状、どのような治療法を行なってきたのか、又、患者さんのアレルギー歴や既往歴など、又、検査などを行なっている場合は検査結果や検査のデータなどが書かれています。
転院先の病院では、この紹介状を見ることによって、初めて対応する患者さんでも、どういった治療を行なえば良いのかなどがわかるようになっています。
そのため、新しい病院へ行っても、不必要に検査を行なうこともなく、比較的簡単な説明だけで自分の病状について分かってもらえるという利点があります。
不必要な検査がない分、紹介状を持たないで新しい病院へ移るよりは安くて済みますし、又、誤診される心配もないので安心です。
通常は次に訪れる病院宛に書いて患者さんに持たせ、患者さんが次の病院を訪れた時に医師に手渡すことが多いのですが、急を要する場合は、輸送したり、運ばれる患者さんに担当の医師が付き添って医師から医師へ渡されることもあります。
患者さん本人が手渡しする場合、次の病院へ行くまでは患者さん自身が保管していなくてはいけません。
中身は何か、どういったことが書かれているのか、気になる人も多いようです。
中身をても何の不都合もありませんが、やはり、一般概念として中身は見ないほうが好ましいです。
紹介状がなくても病院を変えることは可能ですが、あちこち変えていると病院によっては誤診があったり、患者さん本人が困ることも多々あります。
そうならないようにするにも紹介状をうまく活用して、より良い治療を受けましょう。